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キトラ古墳|(特集・文化財調査のサポート)ケーススタディ

キトラ古墳の調査用機器

文部科学省指定の特別史跡であるキトラ古墳。 2004年から3年間の間、文化庁による修復と調査が実施されてきましたが、 弊社では内部の崩落を防ぐための金属フレームを製作いたしました。 貴重な文化財であるため耐久性と安全性に最大限対応できるよう留意しています。

特別史跡の発掘調査

キトラ古墳内部の石室へは、幅40センチに満たない盗掘坑が唯一の 出入り口ですが、調査や修復の作業で、壁画の描かれたしっくいが はがれ落ちる可能性が指摘されていたため、特殊な状況での製作依頼と なりました。 古墳の壁画は1983年に発見されていましたが、進入口が狭く、 超小型カメラで内部の撮影をする以外に調査の方法がありませんでした。

制作と発掘準備

修復前のキトラ古墳は劣化が激しく、石室内に流入した土砂により、 遺物が土に混じった状態で床に散乱しており、内部での作業が困難な状態でした。 事前の入念な調査シミュレーションの必要性が指摘されており、 弊社でも調査フレームの設置の必要性から、現場の状況をあらかじめ再現し、 フレーム設置のシミュレーションを実施しました。

調査を総合的にサポート

発掘では崩落が危惧されていた壁画の保存と、高精度の赤外線カメラでの 内部撮影など、細かなオプションが必要になる箇所もあり、 こちらでも弊社の技術が活用されました。 撮影用カメラのアームや発掘用の小道具など、それぞれ特注品での対応にてニーズに応えられる製品を提供できました。

壁面保護フレームの設置

古墳内部への入口は非常に狭く、トンネルの大きさも一定でないため、 保護用のフレームにはそれぞれの箇所に応じた形状が必要になります。 また、細かな部品を大きさの調整が可能なように、内部にて組み立てて設置しました。 完成品は大きな金属フレームですが、製造技術の異なる様々なパターンの部品での製作になりました。